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【機械式駐車場】3種類8パターンあった駐車場の修繕方法【マンション理事会|体験事例】

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築年数が20年前後になるマンションの管理組合では機械式駐車場の修繕や廃止を検討しているマンション理事会が多いのではないでしょうか。私たちのマンションも5年間の検討期間を経て機械式駐車場の修繕を行いました。ここでは検討の過程で得た機械式駐車場の修繕方法などを描いています。これらの情報がこれから機械式駐車場の修繕を検討していく方に少しでも参考になれば幸いです。

目次

3種類8パターンあった機械式駐車場の修繕方法

機械式駐車場の修繕や廃止、リニューアルはマンションにとって大きなイベントです。選定した修繕方法によって将来の修繕積立金や管理費の収支にも大きく影響するので他の議案よりも住民の関心も高かったように思います。理事会側でもアンケートや説明会などのイベントを通してゆっくりと情報を発信していくなど工夫を行っていました。

アンケートや説明会では住民側からとにかく広く情報を集め私たちのマンションに適した方法の選択を!というもっともではあるものの抽象的な意見が多くなかなか話がまとまりませんでした。機械式駐車場の修繕を実行するには総会を開催し権利者の3/4の賛成が必要で、3/4を切ってしまうと可決できなくなってしまうことから理事会側は慎重に提案内容をまとめようとしていました。そうこうしているうちに理事会の打合せ先・情報収集先は管理会社や駐車場専門業者をはじめ、建設会社から構造設計事務所まで多岐にわたりました。

さまざまな情報提供や提案をまとめていくと機械式駐車場の修繕方法には大きく3種類、8パターンの修繕方法があることがわかりました。

機械式駐車場を修繕する3種類8パターンの方法
  1. 現存する機械駐車場の部品を交換したり修理したりして継続利用する方法
    • ① 耐久年数を過ぎた全ての部品を新品と交換する方法
    • ② 部品の劣化度を確認して部分修理・部分交換などを織り交ぜる方法
  2. 機械式駐車場を新しい駐車設備に交換する方法
    • ③ 現存する駐車場と同じ台数・同じ段数の新しい機械に更新する方法
    • ④ 現存する駐車場から台数・段数を減らして車高が大きな車を駐車できるようにする方法
  3. 現存する機械式駐車場を解体して平面駐車場に更新する方法
    • 埋め立てて平面化する方法
      • ⑤ 砕石を使って埋め立てる方法
      • ⑥ 軽量な材料で埋め立てる方法
    • 床を作って平面化する方法
      • ⑦ コンクリート製の床を作る方法
      • ⑧ 鋼製床を作る方法

なんとこんなにも多くの修繕方法があることがわかりました。この3種類8パターンの修繕方法は特徴がそれぞれ異なることはもちろん、将来の修繕積立金や管理費の値上がりなどコスト面に対しても大きく差がでる内容となっていました。駐車場の使いやすさだけでなく、コスト・工事費用・将来にわたる維持費・駐車場台数の変化による組合収入の変化までひとつずつ精査してシュミレーションしていくことが必要でした。

シュミレーション結果や各種提案を審議して理事会側の方針と求める優先順位をしぼりこみ、説明会や配布資料などで公表して徐々に合意形成をはかっていき、約5年を経て機械式駐車場の修繕工事を着手・完了するにいたりました。

次の記事からはこの3種類8パターンの詳しい情報をまとめていきたいと思います。

機械式駐車場を埋め立てて平面化する2つの方法

機械式駐車場を埋め立てて平面化する方法として大きく2つの工法が候補としてあげられます。

①砕石を使って埋め立てて平面化する方法
②発砲スチロール(軽量材)を使って埋め立て平面化する方法

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

砕石を使って埋め立てて平面化する方法

「機械式駐車場を解体して平面化して平置き駐車場として利用したい」といって一番最初に思い浮かべる工事の方法ははこの「砕石をつかった埋戻しによる平面化工事」ではないでしょうか。私たちのマンションでもこの「砕石をつかった埋戻しによる平面化」を採用する予定でした。当初はこの方法しか検討にあがっていないほどでした。

一般的に最もイメージしやすい工法であり最も安価な平面化方法と言われています。

その特徴をまとめてみました。

砕石を使った埋戻しによる平面化方法の特徴
  • 平面化する方法といえばこれ!というくらい最もイメージされる埋め立て方法
  • 工事方法をイメージしやすく関係者の理解を得やすい
  • 一般的に最も安価な平面化方法とされている
  • 駐車場の表層面の仕上げにはアスファルトやコンクリートなどを選ぶことができる
  • 基本的に修繕工事完了後はメンテナンスフリーで維持費用がかからない
  • 提案・見積り・施工に対応できる施工業者が多く、施工業者の選択肢が多い
  • 埋め立てに使用する重量が大きく軟弱な地盤の地域には適さない
  • 既存の機械式駐車設備と比べると重量が大きく建物本体の中にある駐車場には適さない
  • 排水ポンプが駐車場ピットに設置されている場合には撤去と雨水排水のルート変更が必要

この工法は安価なものの重量がとても大きい点がとても特徴的です。
地盤の強さや建物基礎の耐力、杭や地盤改良が施されているかなどが採用できるかの確認ポイントでした。

発砲スチロール(軽量材)を使って埋め立て平面化する方法

先述の砕石を使った埋め立て方法に対して、軽量材を使って埋め立てることができるのがこの工法です。

建物内部の駐車場や地盤の地耐力が強くない地域にある駐車場などで採用される工法です。

その特徴をまとめてみました。

発砲スチロール(軽量材)を使った埋戻しによる平面化方法の特徴
  • 砕石と比べて重量が軽い発砲スチロールやスタイロフォームなどを埋め立て材料に使用する工法
  • 建物内部の駐車場や地盤の地耐力が強くない地域にある駐車場でも採用することができる工法
  • 駐車場の表層面の仕上げにはアスファルトやコンクリートなどを選ぶことができる
  • 基本的に修繕工事完了後はメンテナンスフリーで維持費用がかからない
  • 砕石よりも材料価格が高い傾向にある
  • 砕石による埋戻し工法と比べると提案・見積り・施工に対応できる施工業者が少ない。
  • 排水ポンプが駐車場ピットに設置されている場合には撤去と雨水排水のルート変更が必要

この工法は砕石が重くて採用できない場所に使用することができる埋め立て方法です。材料には発砲スチロールやスタイロフォームといった軽量な材料が採用されます。EPS工法などの名称で提案されることがあります。費用面では砕石よりも材料費が高くなる傾向にありますが表層面部分の仕上げにアスファルトやコンクリ―トなどを選ぶことができメンテナンスフリーな駐車場運営を期待することができます。

まとめ

埋め立てて平面化する工法を2つご紹介しました。現状の駐車場の基礎(ピット)が埋め立てる材料の重さに耐えることができるかどうかが工法選択のポイントとなります。どちらも表層面部分の仕上げにアスファルトやコンクリートを採用できるので将来的にもメンテナンスフリーで維持費を押さえることができると言えます。

まずは設計図書や地質調査報告書などを用意して、提案や見積りを依頼する専門業者に工事場所の地盤の強さを確認してもらったうえで提案・見積りを求めることが安心安全な工事方法の選択の第1歩となります。

機械式駐車場を解体してから床を作って平面化する2つの方法

機械式駐車場を解体してから新たに床を作って平面化する方法は大きく2つの工法が候補としてあげられます。

① コンクリート製の床を作って平面化する方法
② 鋼製の床を作って平面化する方法

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

コンクリート製の床を作って平面化する方法

機械式駐車場を解体してたから新たにコンクリート製の強固な床を作って平面駐車場として利用する方法です。

耐久性が高くメンテナンスフリーで重量の大きな車輛も駐車できる工法です。

その特徴をまとめてみました。

コンクリート製の床を作る平面化方法の特徴
  • 機械式駐車場を解体してからコンクリート製の強固な床を作る方法
  • コンクリート製の床なので耐久性とメンテナンス性が高い
  • 表層面の仕上げはコンクリート床や塗床を選ぶことができて仕上がりの見た目もきれい
  • 重量の大きい車輛の乗り入れにも対応できる設計が可能
  • 事前の構造設計期間や工事期間が他の工法に比べて長い
  • 既存の排水ポンプを残す必要がありポンプの点検費用など維持費がかかる
  • 区画の割り付けによっては大きな点検口を設けるため狭い区画ができる可能性がある

この工法は耐久性・耐荷重性・メテナンスフリーな点がとても特徴的です。既存躯体との接合方法や床の配筋、耐荷重の設定などひとつひとつをオーダーメイドで構造計算するため事前の設計期間が必要です。

鋼製の床を作って平面化する方法

機械式駐車場を解体してたから新たに鉄骨で柱・梁を組み上げてその上に鋼製の床を作って平面駐車場として利用する方法です。

機械式駐車場最上段の利用感に近く比較的短い期間で工事を完了することができる工法です。

その特徴をまとめてみました。

鋼製の床を作る平面化方法の特徴
  • 機械式駐車場を解体してから鉄骨で柱・梁を組み上げたうえに鋼製の床を床を作る方法
  • 比較的に短い工期で工事を完了することができる
  • 他の工法と比べて解体が容易で将来的な用途変更にも対応しやすい
  • 取り扱いメーカーが多いので選択肢が豊富
  • 比較的軽量な材料を使用するので砕石で埋め立てて平面化する方法を採用できなかった駐車場や建物内部の駐車場にも適用することができる場合がある
  • メーカーによっては重量の大きい車輛の乗り入れにも対応できる製品バリエーションがある
  • 既存の排水ポンプを残す必要がありポンプの点検費用など維持費がかかる
  • 定期的な点検やメンテナンスが必要

この工法は軽量な鉄骨材料を使用するのが特徴で埋戻しによる平面化ができなかった場合に採用されることが多く工事価格面のリーズナブルさでも人気がある工法です。多くのメーカーから耐荷重や電気自動車充電対応セットなど様々なプランが用意されていて選択肢が豊富です。他の工法に比べて解体しやすく将来的に用途変更が必要となった場合に対応しやすいのも特徴の一つです。

まとめ

床を作って平面化する工法を2つご紹介しました。現状の駐車場の基礎(ピット)が埋め立てる材料の重さに耐えることができない場合はこの2つの床を作る方法が選択肢として考えられます。

平面化する区画の深さや区画数によって埋め立てて平面化する工法よりも安価にすむ場合もあります。

床をつくる方法は一点一点部材の採寸や設計が必要となります。まずは設計図書などを用意して専門業者に提案や見積りを依頼してみましょう。メーカーによって製品性能も異なるので複数の製品を比較することがおすすめです。

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